相見積の必要性

相見積りの必要性

屋根の工事には屋根葺き替え工事やカバー工法、屋根塗装工事、漆喰補修工事、棟板金交換工事、雨樋交換工事などがあります。
屋根葺き替え工事は、屋根の劣化が激しい場合に行う工事で、既存の屋根材と屋根材の下にしいている防水シート、野地材を全部撤去した後、新しく野地板・防水シート・屋根材を張り替えていく工事です。
工事の流れとしては、棟板金をはずした後、屋根材・防水シート・野地板をはがし、新しい野地板・防水シート・屋根材をつけ、新しい棟板金を設置していきます。
工事期間は5~7日程度で、費用は60万円から200万円が相場となっています。
葺き替え工事では、瓦などの屋根材を固定するためにコーキング剤やシリコンで固定するラバーロックという方法がありますが、この方法は雨水の流れが悪くなったり、防水シートや野地板の劣化を早めるリスクもありますから、事前に葺き替え工事の工程などについて詳しく説明してもらうことが、トラブルを回避するためにも必要です。

通常は実際の工事を行うまでに点検・見積・提案・契約・工事・支払いといったように流れがあります。その過程でいかに丁寧な見積もりを作成し提案をしてもらうのかというのが非常に大事なのですが、工事までの流れと注意点等が創業元禄7年と長い歴史を持つ孫七瓦工業さんのHPに書いてありましたので、気になる方はぜひ見て参考にしてください。

屋根工事の契約

カバー工法は既存の屋根材の上に新しく重ねるように屋根材を取り付けていく工事で、既存の屋根材を取り除く必要もないため葺き替え工事よりも費用を抑えることができます。
ただすでに既存の防水シートや野地板が腐食している場合、上からふたをすることでさらに症状を悪化させる可能性もありますから、工事を行う前には屋根の下もしっかりと確認してから行うことが大事です。

屋根塗装工事は、屋根の塗装がはがれてしまったり、防水機能がなくなった場合、塗装を行うことで耐候性をアップさせることができます。
工事は足場を組み立てた後、高圧洗浄機で屋根を洗浄し、下地処理・養生・下塗り・中塗り・上塗りを行っていきます。
洗浄後や塗装後には規定の乾燥時間が必要となりますから、期間は10日~12日程度かかります。
基本的に屋根塗装は3回塗りとなっています。中には1回塗りや2回塗りしかしない業者も存在しますが、そういった場合防水機能は十分得られず耐用年数が短くなってしまいますから業者選びは慎重に行いましょう。またスレート屋根に塗装をした場合、塗料で隙間を埋めてしまわないように縁切りという処理を行う必要がありますが、この処理をしないと雨漏りの原因となりますから注意が必要です。

漆喰補修工事は経年劣化によって、瓦の下にしかれている漆喰が崩れ、そこから雨水が浸入して雨漏りの原因となってしまうため、漆喰を入れ直す必要があります。
瓦自体の耐用年数は30~50年ほどとなっていますが、漆喰に関しては15年ほどの耐用年数となっていますし、台風や雨の多い地域などでは漆喰に剥離やずれが発生してしまいます。そのため定期的にメンテナンスを行う必要があります。

棟板金交換工事は、スレート屋根を止めている部分の金属板を交換する工事で、台風や強風によって棟板金が浮き上がったまま放置してしまうと、雨漏りの原因になってしまいますから、交換工事が必要になります。
工事は棟板金を取り外して新しい棟板金を手折り付けていきます。もし木材下地も腐食している場合には、取り替えも必要となります。
この棟板金交換工事は、棟板金を固定するために打った釘の穴から、雨水が進入して雨漏りが起こる可能性もありますし、木材下地に防腐処理がされたものが使用されていないと、腐食する原因となってしまいますから、注意が必要です。

雨樋交換工事は、破損やゴミがたまってしまい雨漏りを引き起こすことがあるため、劣化箇所を確認してから雨樋の取り替え工事を行います。
雨樋の長さや足場の有無によって費用は異なりますが、3千円程度~10万円が相場となっています。
雨樋は普段は気にしない箇所ですが、一度つまりや破損が発生してしまうと、そこから雨漏りの発生率が高くなってしまいますから、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。

最近は屋根工事の訪問販売によるトラブルが増加しています。
突然やってきて、今ならモニター価格で通常の半額で工事が行える。瓦がずれているので今すぐに工事をしないと雨漏りをしてしまうなどとあおって、契約を急がせるというケースも少なくありませんが、屋根工事はある程度の費用がかかりますし、足場を組んだりして近隣住民にも影響を与えますから、業者を選ぶ時には信頼できる業者を選ぶ必要があります。
そのため、すぐに契約をするのではなく、ほかの業者からも見積もりをとって比較してから決めたいときっぱりと言うことも大切です。
相見積もりをとることは最近では一般的で、複数の業者から見積もりを取ることで相場を知ることができますし、価格交渉もスムーズに進みます。
ただ相見積もりの業者を同時に呼ぶのはマナー違反で、仕事のやる気をなくしたり断ってもらうのを前提として高額な見積書をわざと作成する業者もいますから、業者同時顔を合わせないようにすることが大事です。調査の時間は1時間以上かかる場合もありますから、同じ日に調査をしてもらうのであれば、余裕をみて時間をずらすようにしましょう。